なにげに送った試写会申し込み。
くじ運悪いほうですが、めずらしく当選しました~。ヤッタ~!!!
ッて人、案外多かったかもしれません。
見てください・・・。
イオン高松東の店内をご存知の方ならわかると思いますが、この場所「夢や」さんのまだ後ろです・・・。
ここまで来るのに、実に20分もかかりました・・・。この日劇場内、ほぼ埋まっていたから400人くらいはいたはずです。
さて「かぐや姫の物語」。
企画制作8年ということですが、実際は50年以上前に一度企画があったそうです。
そこから半世紀を経て誕生した作品。
しかも昨日のTV番組でも流れましたが、本来は夏に完成予定だったそうです。
だから「風たちぬ」より前に公開するつもりだったのが、高畑監督のこだわりによって大幅に遅れたらしく・・・(笑)
原作は誰もが一度は読んだことがあるであろう「竹取物語」です。
映画の内容も、この原作から筋書きの変更は特にありません。
ただ昔話はどれもそうかと思うのですが、「キャラクター」より「ストーリー」重視のところがあります。
実際、竹取物語もかぐや姫がどういう人物だったのかというより、【竹から生まれたかわいい女の子がすくすくと成長し、町の噂になるほどの美人に。そして何人もの男性から求婚されるが全て断り、最後は月に帰って行った・・・。】このように、そのお話しの内容が先に思い出されると思います。
つまり、かぐや姫ってどんな人物だったの?と聞かれるとなかなか説明しづらい。
つまりキャラクターが立っていない。
しかしこの映画では、そのかぐや姫に感情移入できるほど個性あるキャラクターに仕上げられていました。
ラストは切なくなるほどです・・・。
また、この映画のメインテーマである【姫の犯した罪と罰】、そして公開前から言われている「なぜかぐや姫はこの星に来たのか?そしてなぜ月に帰って行ったのか?」という謎・・・。
これは見事に高畑勲的解釈で描かれていました。
冒頭、ある些細なシーンで重要な台詞がありますので、聞き逃さないことオススメします。
ホント観ている間はあまり気に留めるシーンでないんです。
しかし、後に重要なキーワードになりますので!!!
今一度観直したいシーンです・・・。(ここが映画鑑賞の一番の欠点!巻き戻しができないってところが・・・。)
また今回の作品は鉛筆タッチによる柔らかい描画や一般的なアニメーションと違いあえて塗り残しを残すという「描かない描き方」という点にこだわって制作されたということで、ここも要チェックです。
一般的なアニメだと人物と背景に微妙な塗りの違いがあります。
例えば崖の背景の一部で岩だけアニメ塗りだった場合。
『見よんなはれ!!!この岩、今から落ちまっせ!!!!』とつっこみ入れた途端、崩れ落ちたり・・・。
でもこの作品はキャラも背景も同じ塗り方なんです!!!
だからすごく自然です。
でも普通のアニメの二倍の作業量を要し、これにより公開が大幅に遅れたとか・・・(笑)
そしてもう一つ、ジブリ映画に欠かせない久石譲氏の音楽も要チェックです。
本作でも、いかんなく発揮されています。
特にラストのクライマックスにおいては、スタートから観てきた本編2時間あまりのこれまでの雰囲気をガラリと一変させるほど、壮大な世界を音楽で表現してくれます。
ここはぜひ聴いて体感してもらいたいです。
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先日、若田光一さんが国際宇宙ステーション(ISS) 日本人初の船長として宇宙へと旅立ちました。
竹取物語が書かれたとされる平安時代より人類は宇宙への憧れを抱いていたことでしょう・・・。
そして現在、人類が宇宙へと旅立つことはそう珍しくもなくなりました。
地球は今、人口増加、環境破壊、温暖化、各国での紛争など、さまざまな問題を抱え、この先の未来では宇宙移民計画なども浮上しています。
しかし、果たして宇宙はわれわれ地球人が宇宙へ行くことを望んでいるのか?
はたまた歓迎してくれるのか?・・・・。
・・・・ということをこの映画を通して考えてしまいました。(特にラストで)
しかし、そんな堅苦しいことは考えず、昔話である竹取物語を見事にエンターテインメントに仕上げてくれた本作品。
ぜひ楽しんで観てください。
【マナベ】